『社会の課題もチャンスも自分の内にある』という気づきと、『人と自然の接点をもっと豊かにしたい』という想いから始まった「よる森(よるの森のハイキング)」は、2012年の初回から10年目のシーズンを超えて、新しい10年を迎えています。
”内省と対話” というテーマは変わらないまま、取り組みは各地の森・街・オンラインへ、対象は個人から、家庭・職場・学校・地域(社会)へと少しずつ拡がっています。
街で森の時間を再現する「まち森」や「五感ワークショップ」(共に協力:エコッツェリア協会様)、オンラインでの「あさ森〜」や「感じる力・気づく力を高めて つながる 五感研修」(協力:株式会社インソース様)等、当初は想像も出来ていなかったこともたくさんあります。
改めて、これまでにご一緒させていただいた皆さまをはじめ、森や施設・コミュニティに関わる皆さま、いつも陰に日向に応援・サポートしていただいている皆さまに、心から御礼を申し上げます。
森では多様で無数の生き物が、想い想いに、関わり合いながら生きています。個が全体を支え、全体が個を支えながら、変化に適応し続ける森から、私たちは学ぶことが出来ると思います。
(初夏、Nomadの よる森@福島県南会津只見町)
森で起こることは、時により人により異なりますが、それぞれの『大切なものを大切にする』活動でありたいと思っています。
いそがしい日常から離れて、五感をフル回転させながら、心身をリラックスさせて…参加者の皆さま、特に継続的にご一緒させていただく皆さま(2022年は参加者全体の45%)と一緒に、街と森、思考と感覚を行き来する取り組みを行なっています。
<参考>よる森 (養老の森他)、Nomad企画、まち森 / 五感ワークショップWill(東京・大手町の森 3×3 Lab Future )、あさ森オンライン
<参加者の声>ビジネスリーダー インタビュー、参加者インタビュー
個人の心身の健康や内発的なモチベーション、組織の心理的な安全性やウェルビーイング等、知識やスキルを学ぶだけでは実現が難しいキーワードに対して、自ら気づく(ex.メタ認知)、互いに気づき合う(ex.チームビルディング)、そのプロセスを体感的に学ぶ機会を創っています。
<参考>五感研修(養老の森他)、五感研修Will/対人支援者企画(東京・大手町の森 3×3 Lab Future )
コロナ禍で難しさが増しているリアルなつながり、感情や感覚に対するリテラシーを育む課外授業に取り組んでいます。また、これからの世界を生きる上で大切なこと…サステナビリティやダイバーシティ等、知識だけでは捉えることが難しいキーワードを体感的に学ぶ機会を創っています。
<参加校の声>五感の課外授業(東京・大手町の森 3×3 Lab Future、明治神宮の森)
人を動かす感動や共感は、地域に特有の資源(気候、地勢、動植物、食、文化、歴史、人の暮らし等)を五感で捉えることから始まります。地域のユニークネスを、暮らすように味わい、継続的に体感する機会や仕組み創りに取り組んでいます。
<参考>地域と自分のユニークネスを感じる(茨城県石岡市)、内省と対話を促す森・馴染みの森(埼玉県飯能市)※Facebookページ
2012年〜自分・他人・自然との関係性の(再)発見や、キッカケを創る場として『よる森-内省と対話の五感CAMP-』を開催。
2013年〜企業研修や学校教育のプログラム、地域創生のコンテンツとしての展開を開始。
2019年〜東京・大手町の森 3×3 Lab Futureでのワークショップを開催。一般社団法人YORUMORI設立。
2020年〜オンラインでのプログラムを開始。
よる森/YORUMORIは、ご一緒させていただいた皆さまからのフィードバックをもとに、森で起こることを精査しながら、実践と工夫を重ねながら、育まれています(次にご紹介するエッセンスはその一部です)
経済と環境保全の両立という課題を抱え、VUCAとも言われる時代に、森・自然(環境)との対話、自分との対話、他者との対話は、これまで以上に大切になると思います。よる森には3つの対話がありますが、「対話」は「チカラ」と言ってもよいかもしれません。
森での ”内省と対話” は、日常から離れて、五感を働かせることから始まります。そうして内省が対話を、対話が内省を深めるプロセスの中で、例えば、俯瞰、まっいいか!という諦観、閃き…等の気づきが生じるのだと思われます(結果のコントロールは出来ません)
日常で感情や感覚に蓋をしても、なくなるわけではありません。それぞれが相互に影響し合っていることからも、言葉に出来る思考や、目に見える行動だけでなく、森で優位になる”感じる領域”(感情や感覚)を含めて、人やコミュニティを全体として捉えることが大切だと考えています。
森では、ふと自分のWill=大切なこと・価値観・軸…が浮かんでくることがあります。CanやMustは考えることで整理が出来ますが、Willは自分を感じることで見出すことが出来るもの。また、それを無理なくシェアすることで相互理解やつながりが自然に深まるのだと考えています。
よる森/YORUMORIのテーマ ”内省と対話” は奥が深くて…正解不正解がなく、一方的に提供出来るものでもありません。皆さまとの協働・共創によって深められるものだと思っています。今後とも懲りずに引き続き、どうぞ宜しくお願いします。
変化が激しい時代、真の豊かさや幸せについて語られるようになった時代だからこそ、”内省と対話”がより大切になると思います。地域の森や、街、オンラインで、3つの対話を重ねる機会を丁寧に創っていきたいと思います!
森や街でご一緒した方は、仲間ですが(勝手に 笑)、活動を共にしてくださる方もいらっしゃいます(金銭面の報酬はありません)。共に森あげていただける方と一緒に、取り組んでいきたいと思います。よろしければ加わってください!
いつでも必要な時に森に出かけられる。街の中でも森の時間を再現することが出来る。どこであってもそこが森のような時間・空間になる…
人とコミュニティが持つ大きなポテンシャルを育むために、”いつでも、どこでも、森になる”ことを実現したいと思います!
ある森/地域で行われた企業の森合宿/五感研修の1コマ(SHINAL JAPAN社)。家族と一緒の研修は珍しいかもしれませんが、働くことと暮らすことが密接になった今、とても有意義でした。
2023年1月
一般社団法人YORUMORI
河村智行(フォレストネーム:まげ・とも・さむらい)
森の案内人・よる森運営チーム 一同