よる森-YORUMORIの法人向けプログラムでは、内省と対話を通じて自己理解と相互理解を深めます。自然に触れて五感を働かせながら、一人ひとりの内発的動機とチームビルディングを育み、持続可能な組織文化の基盤を築くことを目指しています。
今回の研修は、「感性を磨く」クリエイティブ創出のために多様な外部刺激をインプットすることを目的として実施されました。五感が研ぎ澄まされることで、参加者一人ひとりに新しい感覚や、自分自身への気づきが生まれた様子を紹介します。
五感研修「よる森」を導入していただいた、株式会社ゲームフリーク 経営管理部 総務グループ リーダー 遠藤 恵美様にお話を伺いました。
弊社では、社員が自身の感性を磨くことを目的に、普段個人では体験できないようなプログラムをコーディネーターさんに企画していただき、希望制の自主研修として実施しています。今回の「暗闇体験」は、初の自然を舞台にした研修で、社員も普段は自然に接する機会がほとんどない環境で仕事をしていますから、特に課題を設定することはせずに、個人が個人の赴くまま自由に体験してもらいたいと考えておりました。
日頃弊社社員はゲーム開発のクリエイターとして、ゼロからものを生み出すために、常に個人の内にもつ感性をフル回転させて業務にあたっております。そのような業務の特性上、どうしてもアウトプット超過状態に陥ることになってしまうわけですが、今回は敢えてその作業を止めて、外からの刺激を多種多様にインプットしてもらうことで、新たなクリエイティブにつなげてほしいという意図がございました。
参加したスタッフの表情やシェアして頂いた感想を拝見し、とにかくこの研修は大成功だったと思いました。
研修では、プログラムに合わせて、それぞれの分野のエキスパートの方々がレクチャーして下さることで、ただ葉っぱが落ちているだけの景色に見えていたものが、細かい葉の種類や特徴の違いまでもが見えるようになったり、きのこが生えていることを教えてもらった途端に、全く気が付かなかった足元のきのこがはっきり見えるようになったり等、新しい感覚を得ていきました。
暗闇の中では、暗闇だからこそ感じる、足元の感覚や音の感覚を知り、夜空の色の変化に気がついたり、味もよくわかるようになったりと、無意識のうちに自分の五感が研ぎ澄まされるのを体験して、参加者それぞれが驚くことばかりだったようです。
それと、やはり参加者が受けた刺激は多種多様で、かつそれらをお互いにシェアすることで、また新たな刺激を生むといった連鎖が自然とつくり出されていることが素晴らしかったです。
この体験が参加者に与えた刺激や発見は、大変貴重なもので、今後様々な形で彼ら自身の生活の中で活かされていくでしょうし、当然ゲーム開発にも体験で得た発見が活かされていくと思います。
オフィスにもどってからも、フォレストネームで呼び合った仲は健在で、以前よりもスムーズなコミュニケーションがとれるようになっていて、良い影響が続いています。
今回お世話になった暗闇体験(五感キャンプ)のスタッフみなさんが、非日常的で自由な空間と時間をとても上手に作って下さったおかげで、これは参加したほとんどの者が言っていましたが、脳や身体が驚くほどにリラックスすることができたのです。わずか1日の研修でしたが体調も良くなったと実感している者も多くいて、暗闇体験(五感キャンプ)のすごさを実感しております。
当初は野外泊に抵抗がありロッジ泊を希望していた者も、プログラムが進むにつれ、テントで泊まりたくなり、結果、全員がテント泊を希望するようになったのですが、これってすごいことですよね。またすぐにでも体験したい気持ちでいっぱいです。
自分の手の触覚が、ちゃんと葉の違い(葉脈の流れや切れこみ、厚さ)を判別する能力を持っているのに驚きました。[女性・20代]
つらいとか、疲れたとか、大変とかは思わず、常に、すごいなあと思い続けていたなと思います。森の中で気づこうと思えば思うほど、どんどん気づける量が増えていって、どんどん見たくなっていきました。僕は、外の変化よりも、自分の内面の変化に注目している人間だと思っていたのですが、ここにきて、外への変化に注目するのも面白いなと思いました。[男性・30代]
時間の流れが遅い。初日、体感的に21時くらいかと思っていたが18時だった。火を起こしたのには感動した。火を起こす事を覚えただけなのに強くなったと感じた。[男性・40代]
タイムスケジュールを考えずに、自由に過ごした時間にすごく癒されました。雨が降ったら、普通は屋根のあるところに戻るところ、そのままいていられたことが気持ちよかったです。ちょっと大げさですが、せせこましい常識から解放された感覚です。[女性・30代]
ずっとリラックスしていました。社会では大小ストレスがあるので、ここまでリラックス出来るのかと驚きました。もしかすると外で緊張していたのは、外部の反応に対して自分がどう動かないといけないかという防御の意味もあるのかもしれないですが、森では自ら色んな気づきを得ようと興味を持つ、掴み取る姿勢がリラックスを生んだ一因なのかなと思いました。[男性・30代]
今回集まったのは、仕事の後輩であり、同僚であり、上司でもあるのですが、皆そういったビジネス的な面を出さず、一人間として接する事が出来ていたと思います。それぞれの普段あまり見掛けない内面の一部に触れる事が出来たのは、大いなる収獲でした。[男性・30代]
仕事では見られない仲間の言動とか、経験を知る事が出来た。[男性・40代]
自分と他者との距離について、自分の壁が薄くなると相手が近くなることを実感しました。[女性・30代]
みんな、ゆったりしていましたね。普通のアウトドア企画なら世の中に五万とありますが、暗闇というテーマを中軸においた企画だったので、みんなの学ぶ(堅い意味ではなく)意欲が最後まで持続したのだろうなと思います。[男性・40代]
夜の森を歩いていた時は、夢の中にいるような不確かさがありました。しかし、恐怖や不安はなく、何か言葉で表せない気持ちになりました。[男性・30代]
夜歩いた時、いつも以上に足裏の感触が強かったこと。一人で歩き、一番奥についた時、夜空を見上げてちっとも怖くも寂しくもないこと。ひとしきり歩いた後の火の温もりが、何より気持ち良いこと。朝歩いた時、空の色が少しずつ変わっていって雲の流れが起伏に富んでいたこと。寝る場所も、食べる物も、当たり前ではないんだということ。[男性・30代]
分からない事があると自分で無意識にケータイで何かを調べようとしている人ですが、今回はそういう時間の使い方がもったいない感じがして、また調べられないので、ほとんど触りませんでした。他の方もそうだったのは・・・?[男性・40代]
キノコを教えてもらった後、シカの足跡を追った時など、初めて自動車教習所に通い始めた時に突然、道路標識を意識して道の見え方が変わった事を思い出しました。[男性・40代]
山積になっている仕事を一度全部忘れる事ができた。一から優先度をつけてスケジュールをたてる事が出来そうです。[男性・20代]
とにかく自然が身近にありました。落ち葉や土に直に触れ、夜の森を歩き、自分の中にあった何かが浄化されたのを感じました。[男性・30代]