揺する(レジリエンス)〜雪のよる森@奥日光[3]
2026年の森はじめ
おかげ様で、雪のよる森@奥日光を無事に終えることができました。
よる森では、「コントロールできない自然」 を
無理なく、でもできるだけ体感することを大切にしています。
例えば、昼〜夜〜朝と移ろう森、雨や風、地面のデコボコ、今回のよる森では、急な降雪や寒さ…
そういう自然の変化の中で、自分(たち)の中にある力や、しなやかさに気づくことがあります。
ご一緒した方から寄せていただいた言葉(森の後のリフレクションの一部)と共に、振り返ってみたいと思います。
森の体験がある方は車座で誰かの話に耳を傾けるように、はじめての方は少しでも森の空気を感じていただければ嬉しいです。
*人材/組織開発の観点で「レジリエンス」にも触れていますので、組織や会社の元気に関心のある方もご覧ください。
森の後のリフレクション(寄せていただいた言葉)
- めちゃくちゃ寒かった。でも楽しかった。
マイナス10度の世界はさすがに初めてだったかも。めちゃくちゃ寒かった。
でも楽しかった。
雪がキラキラだったのが一番印象に残った。
- 歩みをとめなければ、気がついたら成長してる。
(雪の山道を歩くのが) ”きつい”。でも ”まだいける” …を行ったり来たりした。
それを繰り返していくうちに、少しずつ慣れと自信がついて、帰り道では体の力が程よく抜けて、行きよりも楽に早く歩けた。
現実もそうだね。きついけど”まだいけるぞ!”と、歩みをとめなければ、気がついたら成長してる。
- 仲間に支えられていると感じた。
振り返ってみた時に自分の歩いた道があった。
そしてそこにはみんながいた。歩んできた道には仲間がいた…支えられていると感じた。
一緒に過ごせることが有難い。居るだけでもいい。
*森で起こること、感じることは、時により、人により異なります。
揺する
よる森は、耐寒キャンプや、ハードな登山とは異なります。
ただ、無理なく、出来るだけ、自然に直に触れる時間を過ごしています。
- 街から森への環境変化
- 時間とともに移ろう森の表情
- 今回のよる森では慣れないスノーシューでのウォーキング…
自分ではコントロールできない自然やその変化に触れる中で
自分(たち)が持っているしなやかな強さに気づいたり
揺れて再び戻るようなプロセスを体感することがあります。
また、森の中では、一緒に過ごす仲間の存在を感じることで、不思議と安心感があります。
それは、他者と一緒だからこそ、自分も一人でいられる。揺れてもまた元に戻れる。
…そんな面白い感覚です。
こうした気づきや感覚は、日常から離れて、自然の中に身を置いて
自分(たち)を揺することではじめて感じられたり、育まれたりするものではないかと思います。
自然の中で、自分を感じながら、誰かと共に過ごす森の時間…
自分(たち)の内にある力が静かに現れ、育まれることを願っています。
今回も、ご一緒いただいた皆さま、地域の皆さま、いつもサポート・応援して頂いている皆さまに、心からお礼を申し上げます。
レジリエンス(人材/組織開発のテーマ)
法人向け「よる森」や「Will」(都市部/屋内)には、企業・組織の研修としてもご参加いただいています。
森の中で起きるこうした気づきは、人材育成や組織づくりのテーマとも重なる部分があります。
今回は、そうした視点から「レジリエンス」に触れてみたいと思います。
レジリエンス
発達心理学では、レジリエンスは、逆境に直面した時に、その状況に適応し回復していくプロセスとされています。
それは、特別な人が持つ資質ではなく、誰もが持っている力で、体験と関係の中で育まれるものだと考えられています。
自分の内にある力
レジリエンスは、いくつかの要素で構成されています(Karen Reivich/ポジティブ心理学)
- 自己認識(自分の感情や思考に気づく)
- 感情調整(感情に流されず整える)
- 現実的楽観性(根拠のある前向きな見通しを持つ)
- 精神的柔軟性(状況に応じて視点を切り替える)
- 自己効力感(自分には出来るという感覚を持つ)
そして、これらを高める要素として、次のようなポジティブな感情が挙げられています。
- 喜び
- 畏敬
- ユーモア
- 好奇心
- 感謝
例えば、マイナス10度の森での
「雪がキラキラだったのが一番印象に残った」「”きつい”。でも”まだいける”」というような体験は
知識として得られるものではなく、身体を通して内から湧いてきたもので、レジリエンスの要素を体現しているように感じられます。
関係の中にある力
もう一つ、レジリエンスを構成する要素とされているものが
- 人とのつながり
組織レジリエンスの研究でも、「個々の能力」に加えて、価値観の共有や、メンバーの関係が、重要な要素として示されています。
自分の内にある力は、安心・安全な関係の中でこそ発揮される。
そして一人ひとりがつながるとき、個人の力の総和を超えた組織のしなやかな強さが育まれていくとされています。
「支えられていると感じた」「居るだけでいい」
森の時間にふと生まれるような感覚は、個人と組織のレジリエンスを支え、育んでいく土台となるように思います。
体感すること。繰り返すこと。
レジリエンスは、知識として理解するだけでは、実践したり育んだりするのが難しい概念でもあります。
自分の感情や思考に気づき、変化に揺れながらも戻り、適応する体験。
コントロールできない状況の中で、誰かと共に過ごすプロセス。
そうした体験やプロセスを、繰り返し積み重ねていくことが、レジリエンスを育む道ではないかと思います。
「よる森」や「Will」の時間が、個人や組織のレジリエンスを育む一助になることを願っています。
レジリエンスという言葉は、もともと物理学で「弾力性」「復元力」を示す言葉が心理学に転用されたものです。
ただ、自然そのものがレジリエンスにあふれているということを考えれば、森の中に、その本質があるのかもしれません。
自然の中に身を置きながら、探究を続けていきたいと思います。
雪のよる森を振り返って
雪のよる森@奥日光では
- 握りをゆるめる〜アンラーニング(気づいて手放すこと)
- 自ら然るチームワーク〜自己組織化の体感(関わり合うこと)
- 揺する〜レジリエンス(揺れて戻ること)
自分(たち)の内に、そして関係の中にある力を、感じる時間になりました。
よる森/YORUMORIの取り組み
よる森 / YORUMORIは、自然と 自分と 仲間|他者との対話を重ねながら、「人とコミュニティの元気」「人と森(自然)との豊かな接点」の一助になることを目指す活動です。おかげ様で14年目を迎えました。
個人向け
日常や思考から離れて感覚へシフト。自然・自分・仲間とのつながりを実感する内省と対話で、より自分らしく生きるきっかけを創ります。
法人向け
働く個人 一人ひとりの自己理解・内発的な動機を育み、相互理解・チームビルディングを促して、対話が力になる組織風土を育みます。
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地域・自治体向け
地域に、内省と対話の場を育みます。自然・文化・暮らしに触れながら、訪れる人と暮らす人がウェルビーイングの時間を共創します。
ご相談しながら企画しています。気軽にお問い合わせください。
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